安倍晋三元首相の国葬(国葬儀)が27日、東京・北の丸公園の日本武道館で行われた。天皇、皇后両陛下と上皇ご夫妻が使者として側近を派遣され、秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族7方が参列された。200前後の国と地域、国際機関の代表団を含め、国内外から計4200人が参列した。改めて、安倍氏の偉大な功績をうかがわせる。
私は自宅でテレビ中継を見ていたが、自衛隊の儀仗(ぎじょう)をはじめ、厳粛な雰囲気に感動した。吉田茂元首相以来、55年ぶりの首相経験者の国葬ということで、海外の関心も高かっただろう。日本の国際的なイメージを高めることにつながったと思う。
岸田文雄首相は弔辞で、安倍氏が「総理大臣とはどういうものか?」という質問を受けて語ったという、「たたかれて、たたかれて、やっと形を成す鋳造品。それが総理というものだ」という言葉を紹介した。とても印象深かった。
安倍氏は、国民と日本を守るために「憲法改正」を政治的使命としていた。それだけに、護憲派や左派勢力からは必要以上の批判を浴びていた。死者にムチ打つような報道や発信もある。私は「なぜ、ここまでたたかれなければならないのか」と残念に思う。